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分析力、セルフブランディングetc...エンジニア転職で重要な項目を確認

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【画像】分析力、セルフブランディングetc...エンジニア転職で重要な項目を確認

IT業界においてエンジニアの転職は難しいプロジェクトです。
自分が思い描くキャリアや収入にどれくらい近づけるか、採用された後も自身の性格やスキルセットがどの程度歓迎されるかなど、悩みは枚挙にいとまがないことでしょう。

執筆者の私は正社員をした期間こそ短いものの、さまざまな企業からお誘い受けをいただいたり、案件へ参加させていただいたときは人材獲得の場に同席もしました。
その中で得た知見をここで紹介します。

転職を考えているエンジニアは、転職を成功させるための重要な要素を理解することで、キャリアチェンジを正しい方向に導くことができます。

転職を成功させるエンジニアの羅針盤

転職というプロジェクトを始めることは慎重な判断が必要な極めて重要な分岐点です。
ITエンジニアとして転職を成功させるためには、以下の要素が大切となります。

  • 自分の職業上の目標を理解すること
  • 常にスキルアップすること
  • 市場を意識すること
  • 戦略的計画を立てること
  • パーソナルブランディング
  • レジリエンス(回復力)

急速に進化するIT業界では適応力が重要です。
継続的な学習プロセスを受け入れ、業界のトレンドを常に把握し、転職市場のダイナミックな需要に対応できるよう、自分のスキルセットを戦略的に調整しましょう。

職務上の目標に向かって進む

転職を成功させるためにはまず仕事上の目標を明確に設定することが必要です。

ITエンジニアとしていくつかの重要な質問を自問自答してみましょう。

  • 短期的にどのようなキャリアを望んでいるのか?
  • 長期的なキャリア目標は何か?
  • どのような新しいスキルを身につけたいのか、あるいは既存のどのスキルを強化したいのか?

自分の職務上の目標を明確にすることで、求職活動やスキルアップの努力をそれに合わせて行うことができます。
そうすることで、自分の行動指針になるだけでなく、自分のキャリアの軌跡と自己満足に合致する職務へ転職できるのです。

強固なネットワークの活用

横つながりが重要視される今日、転職を計画する上でプロフェッショナルな人的ネットワークは貴重なリソースとなります。
人的ネットワークを使うことで業界動向や求人情報や転職先の職場風土に関する生の声を知ることができます。

Twitter、LinkedIn、GitHubなどのオンラインプラットフォームは、プロとしてのネットワークを拡大・維持するのに役立ちます。(ただしSNSは玉石混交であることを忘れないようにしてください)
さらに、業界のカンファレンス、ウェビナー、地域のミートアップに参加すれば人的ネットワーク拡大の機会を得ることができます。効果的な人的ネットワーク構築は双方向の関係であることを忘れないでください。つまり、ネットワークから利用するだけでなく、ネットワークに価値を与えることで正しくリターンを得ることができます。

トレンドを見極めるために転職市場を分析する

転職を計画する上でITの転職市場を理解することは非常に重要なステップです。
これは現在需要の高い職種を調べるだけでなく、将来的にどのようなスキルや専門性が必要とされるかを予測することを意味します。そのためには、徹底的なリサーチ、業界レポート、新しい技術や手法に目を向けることが必要です。

エンジニアとしての分析力はここで発揮されます。
転職市場のパターンやトレンドを把握することで業界の方向性を予測し、その予測に沿った転職を計画できます。このような積極的なアプローチで競争力を高め、未来におけるIT業界の需要に対応できる先進的なプロフェッショナルを目指すことができます。

需要を理解する

システムアナリスト、ソフトウェア開発者、セキュリティスペシャリスト、データサイエンティストなど、IT業界には多様な職種があります。
これらの職務はそれぞれ特定のスキルを必要とし、その需要は業界動向、技術の進歩、そして全体的なビジネス環境に基づいて変化する可能性があります。

そのため、転職を考えているエンジニアは需要がどこにあるのかを理解することで自分の意思決定に役立てることができます。
そのためには求人情報を見て雇用主が求めるスキルを確認し、業界動向を調べてITのどの分野が成長しているかを確認し、さらに業界の専門家に話を聞いて市場の方向性を把握することが必要です。
現在の需要を総合的に理解することで、自分のスキルセットと専門的な能力開発の努力をそれに合わせて調整できます。

技術トレンドを追う

急速に進化するIT業界においては、最新の技術トレンドを把握することが必要です。
AIや機械学習の台頭、クラウドコンピューティングの継続的な成長、サイバーセキュリティの重要性の高まりなど、これらのトレンドを認識し自分の役割や業界全体に与える影響を理解することが極めて重要です。

技術トレンドを追うことは、最新の情報を得るだけでなく、スキルアップの機会や潜在的な雇用主に付加価値をもたらすことができる領域を特定することにもつながります。
技術ニュースレターの購読、関連ブログや著名人のフォロー、業界独自のフォーラムへの参加、ウェビナーやワークショップへの参加など、常に情報を得るようにしましょう。

スキル上げの重要性について

スキル上げ(アップスキリングとも言います)は、転職の際にスムーズな移行を実現するために重要な役割を果たします。
IT業界の技術進歩のスピードは速く、最新のスキルを身につけることは転職の可能性を高めるだけでなく、新しい課題に正面から取り組む自信や経験値にもつながります。

スキルアップとは最新のプログラミング言語やソフトウェアを習得することだけを指すのではありません。
テクニカルスキルの他に、コミュニケーションや問題解決などの対人スキル、そして業界特有の知識を融合して磨くことです。スキルアップは継続的なプロセスであり、スキルセットの拡大に投資すればするほど、新しい職務の要求へ対応できるようになります。

多様なスキルセットを構築する

多様なスキルセットがあればあるほど潜在的な雇用主にとって魅力的な人材となります。
技術的なスキルは能力の基礎となりますが、プロジェクト管理、データ分析、UXデザイン、ビジネス原則の理解などの補完的なスキルがあれば、競争の激しい雇用市場で優位に立つことができます。

どのスキルを身につけるかを決める際には自分のキャリアゴールとIT業界の方向性を考慮しましょう。
現在の能力を高めるだけでなく、将来的に必要とされるスキルを習得するためにトレンドを考慮して習得を目指しましょう。

継続的な学習

IT業界でキャリアアップするための秘策があるとすれば、それは継続的な学習です。
「継続的に学び続けることができる人材であるか」は、すべての雇用主が気にするところです。自身の現在地に満足することなく、向上する意志がある人材を多く雇用することは事業の進展にも大きく関連していきます。

継続的な学習を促進するためには、積極的に外部へアプローチすると良いです。
業界のセミナーやワークショップに参加したり、オンラインコースに登録したり、最新の業界雑誌を読んだり、あるいは学校に戻って勉強するのもいいでしょう。生涯学習に取り組むことで、自分の技術への献身、変化への適応力、最高の仕事を提供することを潜在的な雇用者に示すことができます。

転職における戦略

エンジニア転職は、戦略的に実行することで効果を最大化できます。
単に新しい仕事を探すだけでなく、転職によってもたらされるメリットと潜在的なリスクを徹底的に評価することが必要です。新しい仕事先はより高い給与、より大きな責任、新しい技術に携わる機会を提供するかもしれませんが、新しい会社の安定性、職務の期待、将来の成長の可能性を考慮することが極めて重要です。

さらに、戦略的な転職とは目先の利益にとらわれず、自分のキャリアに長期的な影響を与えるかどうかを理解することです。

  • この転職によって最終的なキャリア目標に近づくことができるのか?
  • 業界動向や市場環境を考慮すると今が転職に適した時期なのか?

戦略的なアプローチをとることで、転職のメリットを最大化し、潜在的なリスクを最小化できます。

転職時の金銭管理

転職の際に見落とされがちなのが資金計画ですが、これは転職時に必ず考慮すべき点です。
例えば、「給料が変わる」「福利厚生が変わる」「転居費用がかかる」など、転職に伴う金銭的な影響を理解することが必要です。

さらに、前の仕事を終えてから新しい仕事を始めるまでの間に空白期間が生じる可能性も考慮しましょう。
経済的な余裕を持つことで、この移行期間中のストレスを軽減できます。また、新しい仕事、特に異なる都道府県や国への移動に伴う税金の影響についても理解しておく必要があります。

セルフブランディングによるブースト

セルフブランディングは多くの競争者がいる転職市場において必須ツールとなっています。 セルフブランディングとは、個人の名前やキャリアの周りに作られる旗印を開発するプロセスです。これによって他のプロフェッショナルと区別し、自分の専門性をアピールし、潜在的な雇用主に対する認知度を高めることができます。

ITエンジニアの場合、問題解決能力、特定の技術に関する経験、プロジェクト管理へのアプローチなどがパーソナルブランドに含まれます。パーソナルブランドを明確に定義し、伝える手法を持つことで、その分野で貴重な人材として位置づけられていきます。

独自の価値提案を確立する

独自の価値提案(UVP)とは、あなたのスキルの利点、雇用者のニーズをどのように解決するか、競合他社との差別化を説明する明確なコンセプトです。雇用主にもたらす独自の価値を発掘し、それをパーソナルブランドの中心に据えることで、より「〜の人」と差別化ができます。

まず、自分の長所や実績を振り返ることから始めましょう。
あなたを際立たせるユニークなスキルや経験は何でしょうか?そして、それが雇用主にとってどのようなメリットがあるのかを考えてみましょう。

他者の心に響くような方法であなたの価値を明確にし、なぜあなたが雇用者のニーズに適しているのかを示すことが大切です。

セルフブランディングのためのSNS活用

SNSは自分のスキルをアピールしたり、知識を共有したりすることによって業界のプロとつながることができるセルフブランディングのための強力なツールです。
例えば、LinkedInはITプロフェッショナルのための優れたプラットフォームです。自分の業績を紹介したり、関連する議論に参加したり、自分の専門分野に関する記事を掲載したりできます。

また、日本国内であればTwitterやnoteのようなサービスもセルフブランディングに役立ちます。
ただし、Twitterは多様なユーザーがいるため、慎重に発言や振る舞いを考慮する必要があることを忘れないでください。

SNSを使ったセルフブランディングでは一貫性が重要です。
あなたのプロフェッショナルとしてのアイデンティティについて一貫したイメージとプロフィールを示していることを確認してください。これには自分自身について話す内容だけでなく、共有したり関与したりするコンテンツも含まれます。

転職しながら弱点を補っていこう

エンジニア転職では、スキルの差、難しい面接、あるいは競争の激しさといったハードルに直面するかもしれません。
大変なことではありますが乗り越えられないものではありません。戦略的な計画、継続的な学習、そして強力なネットワークがあれば、これらの障害を乗り越えて自分を次のステージに押し進めてくれます。

重要なのはこれらの困難を成長の機会と捉えることです。
技術的なスキル、面接のテクニック、雇用市場の理解など、それぞれのハードルは新しいことを学ぶチャンスになり得ます。ポジティブな考え方と積極的なアプローチで困難を乗り越え、転職を実りあるものにしましょう。

不採用時の回復力(レジリエンス)

不採用は転職のプロセスでよくあることですが、特に自分が追い求めているチャンスに情熱を持っている場合、それを心の内でうまく処理するのは難しいことです。 不採用はあなたの価値や能力を反映しているのではなく、応募対象への適合性やタイミングの問題であることを忘れてはいけません。不採用に直面したときの回復力は転職の勢いを維持するために不可欠な特性です。

システムにおける耐障害性や復旧の際に使われるレジリエンスは、こういったときのために自身にも実装できるようにしましょう。

不採用になったことを失敗と考えるのではなく、貴重なフィードバックだと受け取ることが大切です。自分の経験を分析し、何が原因で不採用になったのかを理解しましょう。転職活動におけるPDCAを回すことで今後の応募や面接のパフォーマンスを向上させましょう。

最終的に気合いと根性

転職活動ではモチベーションを維持することが重要です。
モチベーションを保つ方法の一つが小さな成功を祝うことです。以前は苦手だった面接の質問をクリアできたり、新しいスキルを習得するためにコースを修了したり、その一つひとつが前進であり評価されるべきものです。

自分の進歩を記録することも大切です。
達成したことや身につけたスキルを、notionのようなアプリを利用して日記やチェックリストとして残しておくのもよいでしょう。そうすることで、自分がどこまで成長できたか、そして自分がどのような価値を潜在的な雇用者にもたらすことができるかを、視覚的に思い出すことができるのです。

ただし、どれだけ戦略や方法論を語っても、最終的に必要なのはやり遂げるという気合いと根性です。
前時代的ではありますが、エンジニアという職業において「最後まで立ち続ける」ことが何よりも大切であることを忘れないでください。

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