CISCとは、Complex Instruction Set Computerの略です。コンピュータアーキテクチャーの一種で、プロセッサが複雑なタスクを1回の操作で実行できる多数の命令をサポートするものです。CISCの主な考え方は、演算、メモリアクセス、制御フローなどの複数の低レベル演算を1つのコマンドで達成できる幅広い命令を提供することで、プログラミングを簡素化することです。
しかし、技術の進歩に伴い、CISCプロセッサの性能の優位性は薄れていきました。よりシンプルな命令セットを使用するRISC(Reduced Instruction Set Computer)アーキテクチャの台頭により、複雑な命令セットを大量に提供するのではなく、シンプルな命令を素早く実行することに重点を置けば、より高速でエネルギー効率の高いプロセッサを設計できることが示されました。
まとめ
CISCとは、Complex Instruction Set Computerの略で、プログラミングの簡略化と性能向上を目的に、多数の複雑な命令をサポートするコンピュータ・アーキテクチャの一種です。CISCアーキテクチャの例としては、Intel x86やMotorola 68000シリーズのプロセッサがあります。かつてはCISCアーキテクチャが主流でしたが、RISCアーキテクチャの台頭により、プロセッサの性能とエネルギー効率を向上させるため、よりシンプルな命令セットへと焦点が移ってきています。