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コンカレントエンジニアリングとは

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コンカレントエンジニアリングとは、複数の段階を順次ではなく、並行して(同時に)行う製品設計・開発手法のことです。従来の製品開発の方法は、設計チームが製品を設計し、その成果を製造チームに渡し、製造チームは製品をマーケティングチームに渡すというように、順次行われるケースが主要でした。このプロセスは時間がかかり、どの段階でも何か問題が発生する可能性があります。

これに対し、コンカレントエンジニアリングでは、複数のチームが同時に作業を行います。例えば、製品を設計している間に、製造チームは生産プロセスの開発に取り組み、マーケティングチームは市場調査やマーケティング戦略の策定を行うかもしれません。これらの活動を並行して行うことで、開発プロセスを大幅に短縮し、潜在的な問題を早期に発見して解決できます。

コンカレントエンジニアリングの例

新車の設計を例にとって考えてみましょう。従来の逐次プロセスでは、まずデザインチームがデザインを作り、次にエンジニアリングチームが作り方を考え、そして生産チームが製造します。もし、生産チームが問題を発見した場合、例えば、効率的に製造することが難しい部分がある場合、設計段階に戻る必要があり、遅延やコスト増を招く可能性があります。

コンカレントエンジニアリングでは、デザイン、エンジニアリング、プロダクションの3つのチームが最初から一緒に仕事をすることになります。デザイナーが設計を主導するのは変わりませんが、エンジニアリングチームやプロダクションチームからすぐにフィードバックを受けることができます。もし、それぞれの工程で問題があれば、すぐに設計を修正でき、設計のやり直しに伴う遅延やコストを避けることができます。このようなアプローチにより、製品をより早く、より低コストで市場に投入することが可能になります。