2024年が始まり、気持ちを新たにしている人も多いことでしょう。
2024年は、学習者にとって新しいプログラミング言語を学ぶ絶好の機会です。2023年にIT業界は大きな転換期を迎え、新たなトレンドが定着したことで、転職市場やフリーランス案件市場が活性化しました。
このコンテンツでは、2024年に注目度が高いプログラミング言語のトレンドとその将来性をわかりやすく解説し、新たなスキルを身につける際の参考として共有します。
TIOBEインデックスは、毎月プログラミング言語のランキングを更新・公開しているWebサイトです。
このランキングによると、2023年12月のプログラミング言語ランキングは以下のようになります。
Pythonが根強い人気を誇っており、最近ではトレンドとして首位に立っています。逆にJavaが少しずつその地位を明け渡し、ランキングが下がっている傾向にあります。
先述した通り、世界レベルで見るとJavaのトレンドは下降気味ではありますが、日本の転職市場や案件市場ではJavaの求人数、案件数はダントツに近いです。
次点でPHPが来ますが、Javaと比べるとおおむね半数ほどになります。
世界のトレンドとは別に、日本で求職者・転職者やフリーランスとして選択するのであれば、Javaは外せないといっても過言ではありません。ただし、あくまでも全体に対する比率であって、ベンチャー企業や大手企業の新規プロダクトなどでは先端の言語を使う傾向にあります。
2024年も、日本市場においてはJavaが優位性を崩さないことが予想されます。
どうしてもIT市場においては人材不足が続いてしまい、新たな言語を使ったリニューアルまで手が届かないという現状です。
日本は比較的、安定感が求められているため、言語として歴史が深いJavaはその立場を崩すことがないでしょう。とはいっても、トレンドを取り込んでいる企業も多く存在しているので、Python、さらにはRustやGo言語といったランキングを伸ばしている言語の求人も増えていくと予想しています。
市場におけるプログラミング言語を見たところで、2024年にステップアップとして学ぶべきプログラミング言語を見ていきましょう。
Javaの重要性はすでに述べたため、ここで紹介する言語からはJavaを外してあります。
現在のスキルセットとして持っていない言語があれば、ぜひ2024年の目標として学んでみてはいかがでしょうか。
Pythonはそのシンプルさと多機能性で、初心者からプロまで幅広く支持されています。
特に、**「データ分析」「機械学習」「Web開発」**において、その豊富なライブラリとフレームワークが学習と実装のハードルを低くしていることも人気の背景でしょう。
さらに、Pythonは読みやすく書きやすい言語であり、コードの保守が容易です。これは長期的なプロジェクトやチームでの開発において大きなメリットとなり、プログラミングの学習やキャリア構築において強力なアドバンテージとなっています。
Rustはメモリ安全性と並行処理の強力なサポートによって、高性能なシステムプログラミングに最適な選択肢です。特に、「組み込みシステム」「OS(オペレーティングシステム)」、そして複雑なデータ処理でその能力を発揮します。
また、Rustはエラーをコンパイル時にキャッチする厳格な型システムを持っており、ランタイムエラーやバグのリスクを大幅に減らします。この堅牢さは、安全性を重視する大規模なアプリケーション開発において大きなメリットとなります。
C#はMicrosoft社の強力なサポートを受けており、WindowsプラットフォームやUnityエンジンを使用したゲーム開発での使用が一般的な用途となっています。その豊富なライブラリと統合開発環境(IDE)は、開発の生産性を高め、開発環境・学習基盤として強固なものとなっています。
また、C#はオブジェクト指向プログラミング言語として優秀であり、コードの再利用と保守が容易です。これにより、大規模なアプリケーション開発がより効率的かつ効果的に行えます。
ここまで、2024年のトレンドになりそうなプログラミング言語を見てきましたが、他にもGo言語やScalaといった、一時期トレンドになった言語を使っている企業も多く存在しています。どの言語もそれぞれの優位性やメリットがあり、一概にすべてのプロジェクトに適した言語というのは存在しないため、自身が目指す企業や業界の研究を怠るべきではありません。
ただし、そういった先端の言語を利用している企業がある一方、JavaやPHPで作られた既存システムをリプレースすることなくメンテナンスしているケースも多数です。
人員や予算、時間が確保できずにコツコツと保守していく他に選択肢がないケースもあるでしょう。JavaやPHPもアップデートを重ね、言語として進化していることは間違いないため、トレンドではないからといって切り捨てる必要もなかったりします。
エンジニアは1年に1言語は習得すべき、なんてことも言われたりしますが、習熟度を高めることも大事なので、自身のスキルやこれからのキャリアの方向性を考慮して学びを進めていきましょう。