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リンドくん
たなべ先生、「データ構造」って言葉をよく聞くんですけど、これって何なんですか?プログラミングで重要って聞くんですが...
たなべ
データ構造は、プログラミングにおいてデータを効率的に整理・管理するための仕組みなんだ。
例えば、本を本棚にしまうとき、ジャンル別に分けたり、著者名順に並べたりするよね?それと同じように、コンピュータの中でデータを整理する方法がデータ構造なんだよ。
プログラミングを学び始めると、必ず出会うのが「データ構造」という概念です。
しかし、その重要性は理解していても、実際にどう使うのか、なぜ必要なのかがわからないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、プログラミングを始めたばかりの初心者の方でも理解できるよう、配列・リスト・スタック・キューという4つの基本的なデータ構造について、できるだけ分かりやすく解説していきます。
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リンドくん
でも先生、普通に変数を使えばデータは保存できますよね?なぜわざわざデータ構造なんて考える必要があるんですか?
たなべ
たしかにそう思うよね。でも、例えば100人分の学生の成績を管理するとしたら、score1、score2...score100って変数を100個作るのは現実的じゃないよね?
そういうときに、データ構造を使うと効率的に管理できるんだよ。
データ構造とは、複数のデータを効率的に保存・整理・操作するための仕組みです。
プログラムにおいて、データをどう保存するかによって、以下のような違いが生まれます。
プログラミングにおいて、データ構造を理解することは次のような理由で重要です。
例えば、1000件のデータから特定の項目を探す場合、データ構造の選び方次第で処理時間が数秒から一瞬に短縮できることもあるのです。
この記事では、最も基本的で重要な4つのデータ構造を学んでいきます。
これらは、より複雑なデータ構造やアルゴリズムを理解する上での基礎中の基礎となります。しっかりマスターしていきましょう!
リンドくん
配列って何ですか?変数とどう違うんですか?
たなべ
配列は、同じ種類のデータを箱に入れて並べたものと考えるとわかりやすいよ。
例えば、5人の学生の点数を管理するとき、scores[0], scores[1]...という風に、一つの名前で複数のデータを管理できるんだ。
配列は、同じデータ型の要素を連続したメモリ領域に格納するデータ構造です。
最も基本的で、ほぼすべてのプログラミング言語で利用できます。
配列の主な特徴は以下の通りです。
Pythonでは、リストを配列のように使用できます。
長所
短所
配列は以下のような場面で特に有効です。
配列は最も基本的なデータ構造ですが、その分汎用性も高く、プログラミングにおいて欠かせない存在です。
リンドくん
配列とリストって何が違うんですか?同じように見えるんですけど...
たなべ
確かに似ているね!大きな違いは柔軟性なんだ。
リストは配列と違って、要素の追加や削除が簡単で、サイズも自由に変更できるんだよ。実装方法も異なっていて、リンクという仕組みで要素同士がつながっているんだ。
リスト(特に連結リスト)は、各要素が次の要素への参照を持つデータ構造です。
これにより、配列よりも柔軟なデータ管理が可能になります。
リストには主に2種類あります。
リストの主な特徴は以下です。
Pythonの標準リストは、実は配列とリストの両方の特性を持つ特殊な実装です。
より本格的な連結リストの実装を見てみましょう。
長所
短所
リストは以下のような場面で特に有効です。
リンドくん
スタックって何ですか?配列やリストとどう違うんですか?
たなべ
スタックは「後から入れたものが先に出てくる」という特殊なルールを持ったデータ構造なんだ。
お皿を積み重ねたときを想像してみて。一番上に載せたお皿が、取るときは一番最初に取れるよね?それがスタックなんだよ。
スタックは、LIFO(Last In, First Out: 後入れ先出し)の原則に従うデータ構造です。
最後に追加された要素が最初に取り出されるという特徴があります。
スタックの基本操作は以下の3つです。
Pythonでは、リストを使って簡単にスタックを実装できます。
スタックは実際のプログラミングで非常によく使われます。
スタックは以下のような場面で特に有効です。
スタックは、シンプルながら非常に強力なデータ構造で、多くのアルゴリズムやシステムの基盤となっています。
リンドくん
キューはスタックと何が違うんですか?
たなべ
スタックとは逆で、キューは「先に入れたものが先に出てくる」仕組みなんだ。
銀行の窓口やレジの行列を想像してみて。先に並んだ人が先に対応されるよね?それがキューなんだよ。
キューは、FIFO(First In, First Out: 先入れ先出し)の原則に従うデータ構造です。
最初に追加された要素が最初に取り出されるという特徴があります。
キューの基本操作は以下の3つです。
Pythonでは、collections.dequeを使うと効率的なキューを実装できます。
キューは待ち行列や順次処理で広く使われます。
通常のキューの応用として、優先度付きキューというものもあります。
キューは以下のような場面で特に有効です。
キューは、順序を保ちながら公平に処理を行う必要がある場面で欠かせないデータ構造です。
リンドくん
いろんなデータ構造があって混乱してきました...結局どれを使えばいいんですか?
たなべ
確かに最初は迷うよね。でも、それぞれの特徴を理解すれば、自然と適切なものを選べるようになるんだ。
具体的な場面ごとに、どのデータ構造が適しているか見ていこう。
| データ構造 | 追加 | 削除 | 検索 | アクセス | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| 配列 | O(n) | O(n) | O(n) | O(1) | 固定サイズ、頻繁なアクセス |
| リスト | O(1) ※1 | O(1) ※1 | O(n) | O(n) | 動的サイズ、頻繁な挿入削除 |
| スタック | O(1) | O(1) | - | O(1) ※2 | LIFO処理、履歴管理 |
| キュー | O(1) | O(1) | - | O(1) ※2 | FIFO処理、待ち行列 |
※1 先頭への操作の場合。末尾への操作は異なる場合があります。
※2 一番上/先頭の要素のみ
ランダムアクセスが必要な場合
頻繁な挿入・削除が必要な場合
最新のデータから処理したい場合
到着順に処理したい場合
データ量が大きくなると、パフォーマンスの違いが顕著になります。
実際の開発では、まず動くものを作り、パフォーマンスに問題が出てから最適化するのが良いアプローチです。
早すぎる最適化は避け、必要になったタイミングで改善することを心がけましょう。
リンドくん
データ構造って、それぞれに得意なことがあるんですね!これからは場面に応じて使い分けられそうです。
たなべ
その通り!最初は難しく感じるかもしれないけど、実際に使ってみることが一番の学習方法だよ。
まずは小さなプログラムから始めて、徐々に慣れていってね。困ったことがあったら、いつでも相談してね!
今回は、プログラミングの基礎となる4つのデータ構造について学びました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
データ構造は、プログラミングスキルを次のレベルに引き上げる重要な要素です。
エンジニアとしてのキャリアを築く上で、これらの基礎知識は必ず役に立ちます。