リンドくん
たなべ先生、ゲーム開発に興味があるんですけど、UnityとUnreal Engineってどっちを勉強すればいいんですか?
たなべ
良い質問だね!
この2つは現在最も人気のあるゲームエンジンなんだ。どちらも素晴らしいツールだけど、目的や経験によって向き不向きがあるんだよ。
今日はその違いとそれぞれのメリットについて詳しく解説していこうか。
ゲーム開発を始めようと考えたとき、最初に直面する大きな選択の一つが「どのゲームエンジンを使うか」という問題です。
特に初心者の方にとって、UnityとUnreal Engineという二大エンジンの違いを理解し、自分の目的に合ったものを選ぶことは非常に重要です。
この選択は単なるツールの違いだけでなく、これからの学習曲線や開発できるゲームの種類、さらにはキャリアパスにまで影響する可能性があります。
本記事では、現役のIT講師として学生たちにゲーム開発を教えてきた経験をもとに、UnityとUnreal Engineそれぞれの特徴やメリット、そして向いている人のタイプについて、できるだけ分かりやすく解説していきます。
これからゲーム開発を始めようとしている方に、最適な道を選んでいただくための参考になれば幸いです。
リンドくん
Unityって何ができるツールなんですか?どんな特徴があるんでしょう?
たなべ
Unityは「多様性」と「アクセスのしやすさ」が最大の特徴だね。スマホゲームから3Dゲームまで幅広く対応していて、初心者にも始めやすいんだよ。
最近のUnity6では大幅に改良されて、より使いやすくなったんだ。
Unityは2005年に登場した、現在世界で最も広く使われているゲームエンジンの一つです。
その最大の特徴は多様なプラットフォームへの対応力と直感的な操作性にあります。PC、スマートフォン、コンソール、VR/ARデバイスなど、ほぼすべてのプラットフォームに対応しているため、一度作ったゲームを様々な環境で動かすことが可能です。
特に注目すべきは2024年にリリースされたUnity6での大幅な改良です。
多くの機能が追加され、初心者にも分かりやすくなったほか、パフォーマンスも向上し、より美しいグラフィックスの実現が可能になりました。
Unityを選ぶべき理由はいくつもありますが、主なメリットとしては以下の点が挙げられます。
C#によるプログラミングの分かりやすさ
圧倒的な汎用性
豊富なアセットストア
活発なコミュニティ
次のような方には特にUnityがおすすめです。
Unity は特に初めてのゲーム開発を考えている方にとって、学習コストが比較的低く、早い段階で成果を感じられるというメリットがあります。
日本語の学習リソースも多いため、独学でも進めやすいでしょう。
リンドくん
じゃあUnreal Engineはどんな特徴があるんですか?Unityとどう違うんでしょう?
たなべ
Unreal Engineは「圧倒的なグラフィック性能」と「大規模開発への適応力」が強みだね。
AAA級の大作ゲームを作るのに向いていて、最近のバージョン5、つまりUE5ではさらにリアルな表現が可能になったんだ。ただ、初心者には少し敷居が高い面もあるよ。
Unreal Engine(UE)はEpic Gamesが開発した、高品質なグラフィックスと強力な機能を備えたゲームエンジンです。
特にビジュアル面での表現力に定評があり、多くの大作ゲームで採用されています。
2022年にリリースされたUnreal Engine 5では、ナノポリゴンを使用したジオメトリシステム「Nanite」や、動的グローバルイルミネーションシステム「Lumen」が導入され、さらにリアルな映像表現が可能になりました。
Unreal Engineが持つ主な強みは以下のとおりです。
圧倒的なグラフィックス性能
ブループリントシステム
強力な物理エンジン
大規模開発向けの機能
次のような方にはUnreal Engineが特に適しています。
Unreal Engineは特に視覚的なクオリティを重視したい方や、業界標準のツールで本格的なゲーム開発を行いたい方に向いています。
ただし、初心者にとっては学習曲線がやや急な面もあるので、その点は覚悟しておく必要があるでしょう。
リンドくん
UnityではC#を使うとのことですが、Unreal EngineのC++と比べて、初心者にとってどっちが学びやすいんですか?
たなべ
良い質問だね!
結論から言うと、C#の方が断然初心者に優しいんだ。
C++はパワフルだけど複雑な概念が多く、初心者がつまずきやすいポイントがたくさんあるんだよ。具体的な違いを見ていこうか。
UnityとUnreal Engineを比較する上で、避けて通れないのがプログラミング言語の違いです。
UnityではC#、Unreal EngineではC++が主に使用されますが、この違いは初心者にとって非常に重要な要素となります。
C#はMicrosoftが開発した比較的新しい言語で、次のような特徴があります。
メモリ管理の自動化
シンプルで読みやすい文法
豊富な標準ライブラリ
一方、C++は歴史の長い言語で、パワフルですが初心者には難しい面も多くあります。
手動のメモリ管理
複雑な言語仕様
難解なエラーメッセージ
プログラミング初心者がゲーム開発を始める場合、以下の点からC#を使用するUnityの方が学習の壁を低くできることが多いです。
ただし、すでにC++の知識がある方や、ハードウェアに近いレベルでの最適化を学びたい方には、Unreal Engineのほうが向いているでしょう。
リンドくん
作りたいゲームの種類によっても選ぶべきエンジンは変わるんですか?
たなべ
その通り!
作りたいゲームによって最適なエンジンは変わってくるんだ。例えば2Dゲームや多くのプラットフォームに対応させたいなら圧倒的にUnityが有利だし、リアルな3D表現を追求するならUnreal Engineの方が向いてるよ。
ゲームエンジンの選択において、もう一つ重要なポイントが「どんなゲームを作りたいのか」という目的です。
ゲームのジャンル、プラットフォーム、グラフィックスのスタイルなどによって、最適なエンジンは異なります。
Unityは特に以下のようなゲーム開発に強みを発揮します。
モバイルゲーム
2Dゲーム
インディーゲーム
VR/ARコンテンツ
一方、Unreal Engineは以下のようなゲーム開発で力を発揮します。
ハイエンド3Dゲーム
オープンワールドゲーム
アクションゲーム
映像制作・ゲーム以外の用途
より具体的な例として、以下のような状況ではそれぞれのエンジンをおすすめします。
このように、開発したいゲームのビジョンを明確にすることで、どちらのエンジンが自分のプロジェクトに適しているかが見えてきます。
リンドくん
実際に開発する際の効率や作業のしやすさはどうなんですか?
たなべ
とても大事なポイントだね!
開発効率はプロジェクトの成否を左右する重要な要素なんだ。UnityとUnreal Engineでは開発ワークフローが大きく異なるから、自分の作業スタイルに合ったほうを選ぶといいよ。
実際のゲーム開発では、エンジンの技術的な特徴だけでなく、「いかに効率的に作業を進められるか」という点も非常に重要です。
ここでは実務視点から見た両エンジンの特徴について解説します。
Unityの開発ワークフローには以下のような特徴があります。
コンポーネントベースのアーキテクチャ
エディタの柔軟なカスタマイズ性
迅速なイテレーション
シーンベースの管理
Unreal Engineのワークフローには次のような特徴があります。
ブループリントによるビジュアルスクリプティング
アセット管理システム
マテリアルエディタ
シーケンサー
チームの規模によっても最適なエンジンは変わってきます。
個人〜小規模チーム(1〜5人)
中規模チーム(5〜20人)
大規模チーム(20人以上)
開発効率を考える際は、自分やチームがどのような作業スタイルに慣れているか、どのようなゲームを作りたいかを考慮して選択するとよいでしょう。
リンドくん
ライセンス料とか将来性も気になります。長い目で見るとどっちがいいんでしょうか?
たなべ
それも大事なポイントだね! コストと将来性はプロジェクトの継続に直結するからね。
両方とも独自のライセンスモデルと将来展望を持っているから、自分のプロジェクトに合った方を選ぶといいよ。
ゲームエンジンを選ぶ上で、技術面だけでなく「コスト」と「将来性」も非常に重要なファクターです。
特に長期的な開発を考える場合や、商用目的でゲームを開発する場合には、しっかりと検討しておくべき要素と言えるでしょう。
まずは両エンジンのライセンス体系を見ていきましょう。
Unityのライセンスモデル
Unityは2023年に課金体系を大きく変更し、「Unity Personal」、「Unity Pro」、「Unity Enterprise」の3つのプランを提供しています。
Unity Personal
Unity Pro
Unity Enterprise
Unreal Engineのライセンスモデル
Unreal Engineは比較的シンプルなロイヤリティベースのモデルを採用しています。
両者を比較すると、収益が出るまでのコストと収益が発生した後のコストのバランスが異なることがわかります。
小規模な開発や学習目的であれば、どちらも初期コストを抑えて使用することが可能です。
次に市場での位置づけと将来性について見ていきましょう。
Unityの市場ポジションと将来展望
Unreal Engineの市場ポジションと将来展望
将来性という観点では、両エンジンとも着実に進化を続けており、当面は市場から消えることはないでしょう。
ただし、自分の目指す分野がどちらのエンジンの将来ビジョンにより合致しているかを考慮するとよいでしょう。
リンドくん
色々と分かってきました!でも結局、自分にはどっちが合っているのか、どうやって判断すればいいですか?
たなべ
最終的には「自分の目標と現在のスキルレベル」が一番大事だね。
ここまでの内容を総合して、自分に合った選択肢を見つけるポイントをまとめてみよう!
ここまでUnityとUnreal Engineについて様々な角度から比較してきました。
最後に、自分に最適なエンジンを選ぶための判断基準をまとめていきましょう。
以下の質問に答えることで、あなたに合ったエンジンが見えてくるはずです。
プログラミング経験はどの程度あるか?
どんなゲームを作りたいか?
開発チームの規模と構成は?
ビジネスモデルはどうなっているか?
実は業界では、両方のエンジンのスキルを持っているエンジニアが重宝されています。
長期的なキャリアを考えるなら、まずは片方をしっかり習得した後に、もう片方も学ぶという道筋も検討価値があります。
特に以下のような場合は、両方を学ぶメリットが大きいでしょう。
これまでの比較を踏まえると、以下のようなアドバイスができます。
どちらを選んでも、ゲーム開発の基本概念や設計思想は共通しています。
「オブジェクト指向プログラミング」「ゲームループ」「コンポーネント設計」など、一方のエンジンで学んだ知識は、もう一方にも十分活かせるものです。
大切なのは、まずは一つのエンジンでしっかりと基礎を身につけること。
迷いすぎて何も始められない「ゲームエンジン難民」に陥らないよう、自分の目標に近いと感じたエンジンから始めてみましょう。
リンドくん
ありがとうございます!迷っていましたが、自分は初心者だし2Dゲームから作ってみたいので、まずはUnityから始めてみます!
たなべ
素晴らしい決断だね!
Unityは初心者に優しく、しっかりと基礎を学べるよ。
まずは小さなゲームから始めて、少しずつスキルを積み上げていこう。何か困ったことがあったらいつでも質問してね!
ゲーム開発の世界は奥深く、常に新しい技術や手法が生まれています。
どちらのエンジンを選んでも、学び続ける姿勢が最も重要です。今回の記事が皆さんのゲーム開発の第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。