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任せる前に、契約を書く

レベル 3委譲任せる仕事の形を決める90

先に読む回:ふわっとした依頼を、判定できる依頼にする

この回でできるようになること

  • 調べる・決める・実行する・確かめる・やり直す、の流れを自分の作業に当てはめられる
  • 渡すもの・使ってよいツール・返すもの・止める条件を、文章として書ける

おさえておくこと

エージェントは、この5つを回しています

調べる
ファイルを読む、コマンドを実行して現状を知る。
決める
次に何をするかを選ぶ。
実行する
編集する、コマンドを走らせる。
確かめる
結果を見て、狙いどおりか判断する。
やり直す
違っていたら戻して、別の手を取る。

うまくいかない委譲は、たいてい「確かめる」が抜けています。確かめる材料を渡していないと、エージェントは自分の出力を見て正しいと判断します。

契約に書く4つのこと

渡すもの
対象のファイル、背景、判断に必要な情報。
使ってよいツール
読み取りだけか、実行まで許すか。
返してもらうもの
変更そのものか、報告書か、決まった形式のデータか。
止める条件
ここまで来たら手を止めて報告する、という線。

この4つが決まっていれば、返ってきたものを評価できます。決まっていないと、評価は「なんとなく良さそう」になります。

止める条件は、いちばん忘れられます

時間、試行回数、影響範囲。どれか1つでも線を引いておいてください。

  • 同じ修正を3回試して直らなければ止めて報告する
  • 指定した以外のファイルに触れる必要が出たら止める
  • テストが通らない状態で完了報告をしない

返す形を決めておくと、機械で確かめられます

自由な文章で返してもらうと、読むのは人の仕事になります。項目を決めた形で返してもらえば、抜けをその場で検出できます。

たとえばレビューなら、指摘ごとに「場所・重大度・根拠・直し方」を必ず含める、と決めておきます。

ここまでで分からないところがあれば、この回の本文だけを使って答えてもらえます(任意・自分のAPIキーが必要です)。

この回では扱わないこと

  • 特定製品でのサブエージェントの定義方法(公式ドキュメントを見てください)
  • プロンプトの書き方の技法

ツールごとのちがい

Claude Code

サブエージェントの定義で、使わせるツールと説明を指定できます。契約の一部は、この定義として書けます。

Codex CLI

サブエージェントを定義して任せられます。指定できる項目は公式ドキュメントを見てください。

ここに書いたちがいの出どころは、下の「この回の情報の出どころ」にあります。仕様は変わるので、実際に設定する前に必ず元の資料で確かめてください。

やってみる

どちらでも60

任せる仕事の契約を書く

人に頼むつもりで、任せたい仕事を1つ選び、渡すもの・使ってよいツール・返してもらうもの・止める条件を書きます。

やること

  1. 任せたい仕事を1つ選びます。1〜2時間で終わる大きさにしてください。
  2. その仕事を、調べる・決める・実行する・確かめる・やり直すの5段階に分けて書きます。
  3. 「確かめる」で何を材料にするかを具体的に決めます。
  4. 渡すもの、使ってよいツール、返してもらうものを書きます。
  5. 止める条件を1つ以上決めます。時間、回数、影響範囲のどれかで線を引いてください。
  6. 書いた契約を読み返し、返ってきたものを評価できるか確かめます。

できあがるもの:4項目を含む契約の文書と、5段階に分けた作業の流れ

できたかどうかの確かめ方

こういうときどうするか自分で採点する

この委譲は、どこが抜けているか

「このバグを直しておいて」とだけ伝えたところ、エージェントは修正を終えて「直りました」と報告しましたが、実際には直っていませんでした。5段階のどこが抜けていたか、そして何を渡せばよかったかを書いてください。

抜けている段階

まだ
指示が短かった、としか書いていない。
できた
「確かめる」の材料がなかったことを指摘している。
よくできた
再現手順やテストなど、渡すべきだった具体的な材料を挙げている。
作ったものを点検する自分で採点する

契約に4つそろっているか

書いた契約を、次の観点で点検してください。

4項目がそろっているか

まだ
渡すもの・使ってよいツール・返すもの・止める条件のうち、2つ以上が欠けている。
できた
4つとも書かれている。
よくできた
返してもらう形式が決まっていて、抜けをその場で検出できる。

止める条件が使えるか

まだ
「おかしかったら止める」のように、判断が任されている。
できた
時間・回数・範囲のいずれかで、線が引かれている。
よくできた
止めたあと何を残して終わるかまで決まっている。

この回の情報の出どころ

  • 公式の説明Anthropic
    Claude Code Subagents

    2026-09-14 に確認/2026-12-14 までにもう一度確認

  • 公式の説明OpenAI
    Codex Subagents

    2026-09-14 に確認/2026-12-14 までにもう一度確認

この回で触れている外部の情報は、いちばん古いもので 2026-09-14 に確かめたものです。 この日付は ADR-0019 の一次情報一覧から引き継いでいます。

この回の記録

書いた内容はこのブラウザの中だけに残ります。送信はしません。 成果物そのものではなく、どこにあるか(ファイルの場所、ブランチ名など)を書いてください。 鍵やパスワードは書かないでください。

確かめた結果

この委譲は、どこが抜けているか
契約に4つそろっているか
置き場所を書き、すべての確認を「できた」以上にすると、記録つきの完了になります。

AIに見てもらう(任意)

使わなくても、すべての回は完了できます

作ったものを、この回の観点表に照らして見てもらえます。返ってくるのは助言であって、 合否ではありません。完了にするかどうかを決めるのは、いつでもあなたです。 自分のAPIキーを使うため、料金はご自身のアカウントに請求されます。

先に、上の「この回の記録」ですべての確認に自分で評価を付けてください。 モデルの評価を先に見ると、自分の判断がそれに引きずられます。

プロバイダ

キーはこの実行にのみ使われ、保存もログ出力もしません。ブラウザにも残らないため、ページを離れると再入力が必要です。

APIキーを発行する