リンドくん
たなべ先生、最近「LLM」ってよく聞くんですけど、これって何なんですか?
たなべ
LLMは「Large Language Model(大規模言語モデル)」の略で、ChatGPTみたいなAIの中核技術なんだ。
今日はエンジニア目線で、LLMについて一緒に理解していこう!
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プログラミングを学んでいると、最近は「AI」や「LLM」という言葉を避けて通れません。
特に2022年末のChatGPT登場以降、LLM(Large Language Model)という技術が急速に注目を集めています。
でも、「LLMって結局何なの?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、プログラミング初心者の方でも理解できるよう、Q&A形式でLLMの基礎知識を解説していきます。
リンドくん
先生、そもそもLLMってどういう仕組みで動いてるんですか?
たなべ
簡単に言うと、膨大な量のテキストデータから言葉のパターンを学習したAIなんだ。
人間の脳のように「次にどんな言葉が来るか」を予測する能力を持っているんだよ。
A: LLMの「大規模」とは、主に以下の3つの要素を指しています。
例えば、GPT-3は1750億個のパラメータを持ち、45TBのテキストデータから学習しています。
これは人間が一生かけても読めない量の情報を学習していることになります。
A: これは非常に興味深い質問です。正確に言うと、LLMは「理解」というよりも「パターン認識」をしています。
LLMの基本的な動作原理は以下の通りです。
例えば、「今日は良い天気なので、公園に___
」という文があったとき、LLMは過去の学習データから「行きましょう」「遊びに行こう」などの単語が来る確率が高いと予測します。
リンドくん
じゃあ、本当の意味での「理解」とは違うんですね...
たなべ
そうなんだ。でも、パターン認識が非常に高度なため、まるで理解しているかのように見えるんだよ。
これがLLMの面白いところであり、同時に限界でもあるんだ。
A: これらはすべてLLMですが、開発元や特徴が異なります。
GPT(Generative Pre-trained Transformer)
Claude
Gemini
それぞれ学習データやアーキテクチャ、チューニング方法が異なるため、得意分野や回答の傾向が少しずつ違います。
リンドくん
エンジニアとして、LLMの技術的な部分も知っておいた方がいいですか?
たなべ
もちろん!実際にLLMを使ったアプリを作るなら、基本的な仕組みを理解しておくことが大切だよ。
A: TransformerはLLMの基盤となるニューラルネットワークの構造です。
2017年にGoogleの研究者が発表した「Attention is All You Need」という論文で提案され、それ以降のLLM開発の標準となっています。
Transformerの主な特徴は以下の通りです。
例えば、「銀行」という単語が「お金を預ける場所」なのか「川の土手」なのかを、文脈から判断できるのがTransformerの強みです。
A: トークンはLLMがテキストを処理する最小単位です。
LLMは人間が読むような文字列をそのまま処理するのではなく、まず「トークン」という単位に分割します。
トークンの重要性は以下の点にあります。
例えば、GPT-4の場合、1トークンはおよそ日本語なら1〜2文字、英語なら3〜4文字に相当します。
A: プロンプトエンジニアリングとは、LLMから望ましい回答を引き出すための指示文(プロンプト)の設計技術です。
同じ質問でも、聞き方次第でLLMの回答の質は大きく変わります。
悪い例
良い例
良いプロンプトの特徴は以下の通りです。
リンドくん
なるほど!プロンプトって、プログラミングみたいに「正しい書き方」があるんですね。
たなべ
その通り!プロンプトエンジニアリングは、LLMとのコミュニケーション技術とも言えるんだ。
これからのエンジニアには必須のスキルになっていくよ。
A: どちらもLLMをカスタマイズする手法ですが、アプローチが全く異なります。
ファインチューニング(Fine-tuning)
RAG(Retrieval-Augmented Generation)
実務では、RAGの方が手軽に導入できるため、多くの企業で採用されています。
リンドくん
エンジニアとして、LLMをどう活用していけばいいんでしょうか?
たなべ
LLMは開発の効率化から新しいサービス創出まで、幅広く活用できるんだ。
具体的な活用例を見ていこう!
A: LLMはエンジニアの開発生産性を劇的に向上させるツールです。
主な活用方法は以下の通りです。
1. コーディング支援
2. 学習の加速
3. アプリケーション開発
例えば、以下のようなコードをLLMに依頼できます。
A: LLMは強力なツールですが、完璧ではありません。以下の限界と注意点を理解しておく必要があります。
知識の鮮度
ハルシネーション(幻覚)
計算能力の限界
セキュリティとプライバシー
リンドくん
じゃあ、LLMの出力は常に疑ってかかる必要があるんですね...
たなべ
そう!LLMはあくまで「アシスタント」として使うべきなんだ。
最終的な判断は人間が行う、というスタンスが大切だよ。
A: LLM技術は急速に進化しており、以下のような方向性が期待されています。
マルチモーダル化
推論能力の向上
効率化
専門化
エージェント化
これらの進化により、エンジニアの働き方も大きく変わっていくでしょう。
AI時代のエンジニアには、LLMを使いこなす能力が必須になっていきます。
リンドくん
LLMのこと、だいぶ理解できました!思ったより奥が深いんですね。
たなべ
そうだね!LLMは単なる「便利ツール」ではなく、エンジニアリングの本質的な変革をもたらす技術なんだ。
これからもどんどん進化していくから、継続的に学んでいこうね!
この記事では、LLM(大規模言語モデル)について、Q&A形式で基礎から実践的な知識まで解説してきました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
LLM技術は今後もさらに進化し、エンジニアリングの様々な場面で活用されていきます。
プログラミング学習においても、LLMは強力な味方となってくれるでしょう。
ただし、LLMに完全に依存するのではなく、基礎的なプログラミングスキルとコンピュータサイエンスの知識をしっかり身につけることも忘れないでください。
LLMはあくまでツールであり、それを使いこなすのはあなた自身です。